崩されてゆく古墳
千数百年もの歳月を刻み姿を保ってきた古墳が、目の前で2つ3つと崩され消えてゆくさまをを見ると、
断腸の思いがする。所有者にとっては邪魔物なのだろう。古墳を掘ったり崩したりすのには、市の教育委 員会の承認が必要と聞いている。目の前で壊されていく様子を見ていると、どうもそのような承認手続きを とっているとは思えない。
古墳の崩す手法は、いきなり壊すと目立ち過ぎるので、まず周りから削って行く、そうすると茂っている 大 樹の根がむき出しになる、倒れると危険ということで伐採をする、その内に禿山にしてしまう、これで崩 し の工程はほぼ完成である。所有者から聞いた、その際ダンプカーに何台もの大きな砂利がでたそうで 、
業者に引き取って貰ったそうである。
崩してゆく順序は
1.周囲から土を削って行く
2.大木の根を露出さす
3.大木が倒れたら危険という理由で切り倒す
4.その後は、例2や例1の順序で崩してゆき消滅さす
崩されてゆく古墳例1
この小さな古墳は、大樹が茂り、潅木が密生していて、頂上に登るのが困難であった。
重機が入り、あっと言う間に大樹を切り倒し、たちまち禿山に、だんだん平坦になって行く。 まだ痕跡を
留めている。
頂上付近に重機を見る
奥に写っている林も古墳である
左写真と同じ古墳、少し時間が経って別方向
から撮った。大樹の切り株の痕跡が見られる
崩されてゆく古墳例2
青々と茂った形の良い円墳であった、畑の中に目立っていた。周囲から徐々に削られ
周りの土がむき出しとなって、今はこのような姿になった。 その内、大樹が切り倒すされ、
禿山となり、崩され、僅かに周囲から盛り上がった痕跡となるであろう