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能面を打とう

新しい手法による 能面

  般若打ち入門マニュアル

    独学で般若打ちを試みる方々へ

 はじめに

独学で初めて般若面を打とうと試みる者にとっては、見本もなく書籍を頼りに従来の輪
切りを中心とした型紙だけで実現することは非常に困難である、私も独学で面打ちを試み
た一人であるが、初めて般若を打った時、見本もない状況で、書籍だけを頼りに、悪戦苦
闘した経験がある。

これは、経験不足で全体の形のイメージがよく理解できていなく、またそれが頭に入って
いないことによるのだろう。その上、形の起伏が激しく複雑なので従来のような輪切り中
心の型紙で追ってゆくのは非常に困難である。頼りは型紙ということになるが頼りすぎる
と全体の形ががつかみにくく、上達の妨げにもなる。

 狂言面や女面系を4種ほど経験した友人から、見本もなく書籍と型紙を頼りに初めての
般若打ちに取り掛かかったが、うまく出来ない、何か良い方法がないかと相談を受けたの
がきっかけで、入門者が書籍だけで形の良い般若を打つためにどうしたらよいか考え、
「初めての般若打ち」をテーマに、マニュアル化を試みた。


 今回の手法は、入門者が全体の形状をつかみながら 形のよい般若を打つために
新しい考えの型紙と彫りの手法を考案し、般若打ちをマニュアル化しをしたものである。
13の手順に分け、それぞれの作業を手順に従って一つ一つ進めれば、きっとよい結果が得
られると思っている。


  形として左右対称としたこと。材は標準サイズ220×170×90 とした、般若は
通常、厚100ミリ位が多いいが、90ミリに比べると値段が跳ね上がるので、入門用と
して経費負担を少なくするためである、
この場合平べったい感じの形状にならないよう
十分配慮をしたつもりである。

結構型紙が多いので、ややこしくならないため、手順の最初にその手順で使う型紙の写
真を載せた。
各手順は、原則として手順内で完結した作業が可能なよう配慮してある、
つまり一つ後の手順をある程度
進めないと、今の手順が仕上がらないといったことのないように。

前準備  
  能面材の木取り   長220 幅170 厚90 ミリ の能面材を使う

          能面材は、桐や木曽ヒノキが一般的であるが、
          ここでは木曽ヒノキを使う(規格販売品)

木目と木取り: 価格は柾目が一番高い、次に四方柾目、板目の順

このように厚さに余裕がある場合は、
地(下側)に残すこと、この余裕分が彫り過ぎの時の修正範囲となる

このような
木取りは避ける

出来るだけカット面が
木目と直角になるように選ぶ

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