ミニフライス盤の選択 購入

小型ボール盤がほしかった。ドリルチャックは10ミリクラスで十分である、XYテーブルを装着したかった。結論としてミニフライス盤 ベルメックスX−1 を購入した。

高さ60センチくらいのリョービのボール盤をDIYショップで見つけた、なかなかいいと思った。中国製は値段3分の1以下であった。リョービのにXYテーブルをつけると結構高いものになってしまう。安いフライス盤があれば、ボール盤としても使えるはずであると思い、インターネットで調べた。ベルメックス社のX−1型がよさそうである。東京に出かけたとき、地下鉄小伝馬で降り店に寄ってみた。現物を見た。重量も40キロほどあり、予想以上にガッチリとしている。コラムもしっかりしている(剛性をよりよくするため太く改造したそうである)、コラムはベースにしっかりと取りつており従って傾斜は出来ない、説明員は傾斜機能をつけると剛性が失われると言っていた、全く同感である、私も傾斜機能のないのを探していた。どうしても傾斜加工したければ、傾斜バイスを付ければ良い。これクラスとしてX−1型はかなりな剛性が得られている。

4年ほど前であるが、6種類のエンドミルとコレット、ドリルチャックそれにクランピングセットが付いてキャンペーン価格5万円台で購入できた、大丈夫か思えるほど安価であった。現在はもう少し値段が高い。店頭で触れて動かしてみた。フライス盤として私が求めている機能も満たされているだろうと思った。

 その場で購入し、送ってもらうことにした。

 

実際に使ってみて

1.ボール盤として使用

 付属のドリルチャックを装着してボール盤として使用する。概ね満足している。重宝して使っている。木工使用時は挟み手を付けた木製作業台を作りバイスに挟み使っている。

なかなか便利で快適である。

あまり深い穴をあけることは少ないが、たまにはある、この場合クイル移動量が3センチなので、それ以上の穴をあける時は、カラム上部のハンドル操作となる、精度が落ちるが木工の場合には問題はない、しかし面倒である。

もう一回り大型だが、構造的にカラム上を直接移動する方式が中国製に多くある、価格も2倍半くらいとなるが、これならこの点は解決するだろう。しかしこの手のフライス盤は剛性が弱いというもっぱらの評判である、ほとんどがカラム傾斜可能の仕様でもある。X−1タイプで、上下移動キャリッジをレバーでしっかりと固定してクイル移動だけで切削をすればかなり良い剛性が得られると考えている。

 

 私の場合は、発想が小型ボール盤にXYテーブルを装着する事なので、価格が大変廉かったことと、現物を見てフライス盤としても使えそうだったので、当機種を購入した。言うまでもなく中国製である。

 

2.フライス盤として使用

 フライス盤は旋盤にくらべて苦手である。

例えばフライス盤上で一辺1センチのサイコロ状鉄の真ん中に6ミリ径の穴をあけたい、精度よく簡単に位置決めをどうするのかよく解っていない、このような小片なら、まず右面にミルを僅かに接触させ、ミルを上げて8ミリ左に移動させ水平方向を決める、前後方向についても同様な方法で決める、このような方法を取っているが非常に面倒くさい。このように基準になる穴を正確に位置決めするのが大変難しい。いい方法をご存じの方からお教え願いたい。基準穴に対して相対的に精度を高く保つことは容易であるが。
 

 だんだん解ってきたが、まだ材質、回転数、エンドミル径、切込み量の関係についてはマスターしていないと思っている。

他機種を使ったことがないので、比較はできないが、私の使用範囲では特に剛性が不足で使いにくいということはない。

材料は主に旋盤と同じ、快削鋼(SUM22)と快削アルミ(A2017)を使っているが、SS400鋼材でも問題なく切削できている。そのうち快削ステンレスSUS303を試して見ようと思っている。

 一般にフライス盤は旋盤に比べ、刃との接触部分が多い、その分負担がかかる。

例えば、水平面の削りの場合径10ミリΦのミルを使うと刃との接触前線は31.4ミリとなる、従って硬い材に対しては小さな目のミルを使い2回かける、切込み量を少なくして2回に分け切り込む。このように負荷を少なくするよう心がければ、SS400材でも不安なく切削可能である。フライス盤に負荷がかかり過ぎた時は、苦しい音が発生したりビビリが発生するから、経験を積むことによって、一工程の切削量と回転数が無理なくコントロールすることが出来るようになる。慣れである、特にミニフライス盤にはこのような細かい慣れが必要である。

X−1には無段変速ダイアルが付いているので、回転数の変更は大変楽である。


 旋盤の場合通常は先述の位置決めの必要がなく、ひとえにチャックの中心と心押台の
中心との精度と平行度で決まる、これが旋盤の良し悪しの決定的因子であろう。また材と刃の接触部分が少なく、刃を回転体に当てて行くだけなので削り易い。XY方向を同時に動かす使用方法となると極端に難しくなるであろう。

切削音についても旋盤は「シャー」と軽快であるが、フライス盤は「ガツガツ」といった重い感じである。

 いずれにしても、旋盤やフライス盤はミニになればなるほど、切込み量と回転数の注意が必要で、それぞれの材質やバイト・ミルに対して快適な状態をよく修得し、音やビビリと切り屑の状態をみながら切削して行くことが大切である。

大型機の方が使い易いだろう、しかしミニ型の一つ上になると、急に重くなり

75Kg〜100Kg以上となる、住宅内の部屋に内に持ち込むのは難しくなる。

 

 

ベルメックスミニフライス盤 X−1

 構造材のすべてが鉄製である。カラムも他社同様製品より太い、ベースとカラムの接合も構造的にしっかりしている(傾斜機能を持たせないので実現できたのであろう)。従って重い、40Kgある。結構剛性は予想以上に良い。

 
 精度については全く不明である、XYテーブルの水平精度とZ軸の垂直精度という

ことであろうが、私の場合は使用対象はあまり精度を必要としなく、また複雑な加工も
しない小物ばかりなので、剛性・精度・機能につてはいまのところ特に問題はない。

ただ、XYZ方向の送りノブの滑らかさは、調整はしているが、前ページのPD400の方が良い。精度の問題であろうか。この件ある方がホームページで「カミソリを研磨し、若干の加工を施せば見違えるほど良くなったと発表されえていた、是非実行してみよう。

 

 


 ベルメックス X−1 ミニフライス盤

       




次回は バンドソーBS−10K から BS−10K2 への改造

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