バンドソーBS-10KからBS‐10K2への改造

 
現在REXSON バンドソー BS−10K を使っている、これを BS−10K2 に改造をした。
以下その報告である。

 BS−10K と BS−10K2 との違いは、ブレードを交換する時刃口板を取り外す必要がなくなったことである、しかし通常はこれも頻度が少なく大した手間ではなくあまり有り難さは感じない。その他の違いは、軌道調整と刃の張力調整の方法が改造されたことと、平行定規が根本的に改造されたことである。しかし軌道調整と刃の張力調整については、BS−
10Kの方式は原理的にも見て分かり易く使い勝手も悪くない、大した改造にはなっていないと思う。

改造を試みた理由は、ブレードが3年以上使っており、そろそろ換えようと思い立ったが、私の場合、取り付けている自作集塵装置が刃口板と一体となっており、ブレード交換の際、吸塵ホースを抜く必要があり結構面倒くさい。その点 BS−10K2 なら刃口板を取り外す必要がなく、便利であろうと。もう一点、付属の平行定規が構造的に非常にチャチでかねがね不満であった、BS−10K2の写真を見る限り、大きく改善されているようでこれを使いたいと思ったことである。 

 

改造第1段階  テーブルの交換

改造の最大のイベントはテーブルの交換である。これが可能でないと改造はできない。販売店に問い合わせた結果「保守部品として販売している」という返答を得た。6、000円を少し出る価格であった。早速平行定規も併せて通販で購入した。

 

 無事テーブルを入手した、早速交換作業に入った、BS−10Kのテーブルに比べて軽い、
それに仕上がり悪い。ダイキャストの材料費ダウンのためであろうが、軽くなったのは理解するにしても、仕上がりが非常に悪い、金型に流し込んでそのまま何の仕上げもしていないのであろう、それなら、もう少しましな金型を使うべきであるが、金型作成技術が乏しいのであろう、Made in Japan ならまずこんなことはない。

BS−10Kは 台湾製であるが(以前は台湾電動製工具の評判は悪かったが、かなり良くなっている)、BS10K2では多分テーブルの金型製作や製造は、どこか安価な国に移したであろう。
ボヤキはさておき、早速取り付けにかかった。

取り付けは、ネジ4本だけである。

 合わない、取り付けられない、どうしたことか。こんなはずではなかったが、調査不足だ。よくよく観察していると、この取り付けネジ4本のうち、手前側の2本の取り付け部のダボがBS10Kより8ミリ低いことが分かった。どうしてBS10K2では、このような段差を設けたのか、テーブルを傾斜させるときどこかに当たるのを避けたのであろうか、現物が手元にないので今のところ不明である。

 それなら手前側の2本に厚さ8ミリのワッシヤーをかませば良い。 8ミリ厚のネジをワッシャー代わりとしてかました、そのため取付けビスを約8ミリ長いのに交換する必要があった。

 かくして取り付け成功である。

改造第二段階 

  1.マイタゲージが合わない。BS-10K2で使えうよう改造する必要がある。

  .平行定規の方式が変わっているので、新しく購入する必要がある。

BS10Kでは、平行定規の固定は、3ミリ厚のアルミアングルである、構造的にも非常にチャチで不安定である。BS10K2ではこの点も改良したのであろう、写真を見るとこれなら大丈夫と期待を持って購入したが、全く精度が悪く、使い物にならなかった、締め付けて固定する時、ネジレが発生し、結果的に平行棒にズレと傾きが発生する。全くの期待はずれである。これならBS10Kの方がまだましである。これは改良しなければならない。   

 1.マイタゲージの改造

  写真のように 厚2.3ミリ・内径5ミリ・外径12.5ミリ のワッシャーをかます。
   スプリングワツシャーと平ワッシャーを組み合わせて2.3ミリを得る方法が簡単である、
   この場合、構造を見れば分かるが、左側のワッシャーの外径は12.5ミリより小さくても
   良い、右側はマイタゲージ本体に接するワッシャー一枚だけは12.5ミリΦの外径が必要
   である。

   ガイドバーとワッシャー             ワッシャーをかまし取付けた状態
                             これでBS-10k2で使用可能となる。


2.平行定規の改良

     各接触部の研磨と締め付け方式の変更

   コの字型締付け金具
    これがお瑣末で、プレス加工の歪みがそのまま出ていて、ガイドの部分が丸みを
    おびている。締付けたときの平行定規の傾きやネジレの原因になっている。
    研磨して平面を出さなくてはならない、手持ちのダイヤモンド砥石で当たる部分
    を磨いた。 
   締め付け方式の変更
    締付け時の接触面積を多くするため、ネジ先端の締付け方式を、手元側に改良・変更
    した。写真のように、7Φ厚4ミリ一辺13ミリの四角型ナットを付け加え、この
    部分で締め付けるように変更をした。この際締付け時に接触する四角型ナット、コの
    字金具、ダイキャスト部の面を研磨して平面を出した。

   以上2点の処置により、まずまずのよい結果が得られた。
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これで基本改造は終了

試運転の結果全く問題はなかった

テーブル左面の「切欠け」の意味
が分からない。BS-10Kには付いていない。BS-10K2で必要なのか。

マイタゲージのガイド溝が1本増え2本になった。またこのガイド溝に脱落防止の突起が付加されたがあまり効果が期待出来ないように思う。

無事テーブルの交換終了   写真は8ミリ厚ナットをワッシャーとして利用

写真手前の面は丁寧に研磨

穴のあいた面は両面研磨
7Φ一辺13ミリ厚4ミリのナット
(DIY店で購入)これも両面研磨

ダイキャストの接触部(研磨の結果で地金が出ている部分)を研磨

組立図  締付け面を大きくとりたいめ
       締付け方法を変えた

                                     追伸 旧平行定規のBS−10k2への利用改造   

BS-10K の平行定規は使い道がないので捨てようと思っていたが、眺めていると
BS-10K2 に使えそうなので、改造してみた。そのための主な購入材料は
5ミリ厚20x300のアルミ板とスリッド付Lアングル(ホームセンター「コメリ」)で購入
(2点で500円ほど)、その他ビス、ナット若干。


主な加工は

1、Lアングルに6Φナットをハンダ付け、アルミ板を10センチに切って
  5Φタップ2個を切る、1ミリ厚の四角銅版をスペーサーとして噛ます。
2.BS-10K平行定規用のガイド金具の6Φ貫通ネジ孔6Φのドリルでネジ山を切断
  (握り手の6Φビスが前後にスライド可能にする)
3.組上がってから、握り手の6Φネジに 2.の金具貫通孔を挟んで6Φナットを
  前後にストッパーとして、エポキシ金属接着剤で貼り付けるまたはハンダ付け。

完成品                          裏面 

テーブルに装着 非常に調子が良い

純正部品(改良型)との対比

部品一覧 (2カ所ハンダ付け済)

自作ベアリングガイド

自作集塵装置