3桁のカンマ    気に入らないこと その1

 かねがね、3桁のカンマは気にいらなかった。例えば 320,000円 これはどうみてもカンマから上位は320(三百二拾)である、これを日本人は器用にも瞬間的に32(三拾二)と変換して、32円と読む。私もこれくらいなら読むことができる。もちろんの欧米の多くの国ではでは3百2拾円とそのまま順に読んでいく。Three Hundred Twenty , Thousand  Yen といった具合に。

 更に桁が大きくなり、2,345,678,900円のようにカンマが3個も現れると私には「破局」である、
カンマで単位を追うことは出来ない、下位から一十百千万一億十億と数えなければ読めない。

 同僚の経理担当者によると、カンマが3個現れると最上位のカンマは10億の単位と明快に理解でき
23億……と瞬間的に読むことができるということである。
もちろん英語圏の多くの国では、2Billion,345Million,678Thousand,9handred 円 である。

 我が国は伝統的な尺貫法を見事に世界標準のMKS単位法に切り替えた。あまりにも瞬間的にスムーズに切換わったので、世界中が驚嘆した。(Mはメートル、Kはキログラム、Sは秒 の千進法従って、距離の場合320,000メートルは、カンマより上位は三百二十と読み320キロメートルとなる。
経理関係者は32032に変換して、32メートルの方が読み易いのだろう。

 尺貫法の切換えの時、金銭勘定もMKS系の千進法に切り替えてほしかったと思っている。
当時としては、金銭関係だけは「」、「」の万進法千進法に単位を代えて切換えることが困難な事情があって、こんなばかげたことが残ったのだろう。

 ところで、我が国流の万進法でカンマを使うと、先ほどの数値の2,345,678,900
23,4567,8900 となり2345678900とカンマの区切り通りに単位も理解でき、容易に読むことができる。何と読み易く解り易いことか。

 技術系ではラテン語系の千進法単位の呼び方 Tera Giga Mega Kilo Milli Micro Nano Pico
が世界的な標準になっている。
2,345,678,900を周波数だとすると2ギガ345メガ678キロ900ヘルツ。
このような読み方に私は慣れきっている。

家電でもビデオレコーダの容量は500
GBと表示され、500ギガバイトで親しまれている
500,000,000バイトのことである、無理に5バイトと変換して読む人はいない。

 このような話を先述の同僚の経理担当者に話しててみたところ。「言われてみればそういう理屈になるが、3桁毎のカンマの数と位置によって桁も一目瞭然に分り瞬間的に読むことができる。そんなことは全く考えたこともない」。との返答であった。慣れであろう。

 因みに、3と4の最小公倍数の12つまり12桁で目で初めて万進法と千進法の読みが一致する。
3桁のカンマ表示の543,210,987,654,321は、4個目のカンマは
の位となり、五百四十三(543)
とここだけはカンマの区切りどおりに万進法でも読むことができる。英語圏では543
Trillionといった
読みとなるのであろう。

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